どーもトットです。
過去コールマンの色々なガソリンランタンに2000台以上出会っておりますが
その中でも最も扱いやすいランタンと言えば
『ノーススター2000』で間違いないでしょう!
ガソリンランタンは気化したガソリンに点火しなくては灯りは灯せません。
他のランタンはライターなどを使用して点火します。
点火の際、ほぼ小爆発を伴います。
ライターなどを使用する場合、内部までライターの火が届かない場合はランタンの内部にガスが充満するまで着火しませんので爆発は大きくなります。
爆発と言っても怪我をするような爆発ではないので慣れてしまえば問題ありませんが頻繁にランタンを使用する方でなければ結構な恐怖かもしれません。。。
そんな点火の恐怖をなくしてくれたのがノーススタ−2000です。
目次
ノーススター2000に搭載されたもの
ノーススタ−2000にはコールマンランタン初の自動点火装置が搭載されました。
ガラス内に溜まった気化したガスに電池式の自動点火装置のボタンを押すと、電流が発熱素子に流れます。発熱素子が高温になり、その周囲の空気をプラズマ化させて火花を発生させます。
燃料調節ダイヤルを解放したら、ボタンを押し続けている限りスパークは連続して出ますので、あとはガスに引火するまで待っていれば点火します。
故障しやすい自動点火装置
しかしこの装置とても故障しやすいです。。
カスタムのために仕入れしたノーススタ−2000でも8割くらいの確率で自動点火装置は故障しております。
故障箇所は大体決まっておりますので下記にまとめます。
- 電池液漏れによる電極の腐食
- スイッチボタンが取れる
- 腐食による内部電線断裂
- 内部プッシュボタンスイッチの故障
- 基盤腐食
次の項目で直し方を解説します。
コールマンノーススタ−2000 自動点火装置 直し方
分解したりする行為は、メーカーの保証が受けられなくなる場合がございます。
万が一の事故等もございますので分解メンテナンスは自己責任でお願いいたします。
当サイトでは一切責任は持てません。
- テスター
- マイナスドライバー
- プラスドライバー
- ピンセット
- 半田コテ
- ハンダ
- ハンダ吸い取り器
前項目でまとめた故障箇所以外でも故障はあるのですが、そこまで壊れてしまうと再生不能な気がしますので前項目でまとめた箇所の直し方を解説いたします。
本体分解方法
まず本体を分解しないと作業は進みません。
2箇所プラスチックを溶かして留めておりますのでドリルなどで削ります。
2箇所削ったら隙間にマイナスドライバーなど細い物を差し込んで蓋を外します。
パカっと開きます。
1、電池液漏れによる電極の腐食
ランタンを長期保管する際、自動点火装置の電池を入れたままにしておくと電池の液漏れで電極が腐食してしまいます。乾電池は化学反応によって、電気が流れるわけですから、漏れているのは乾電池の電解液。
電解液は乾電池の種類によって異なりますが、アルカリ乾電池の場合、水酸化カリウム(強アルカリ性)です。もし素手で触ってしまったなら、すぐに水で洗い流して下さい。
アルカリ乾電池の液漏れをきれいにするには
電解液は強アルカリ性なので、食酢(酸性)で中和すれば綺麗に落とせます。
綿棒の先に食酢を付けて、電極を擦ってあげれば緑青は落とせます。
サビを落としたあとは接点復活剤を塗っておけばさらに安心です。
2、スイッチボタンが取れる
これはコールマンにクレームを入れたいところです。
壊れた箇所を見てみるとプラスチックの破損によって壊れております。
構造上ボタンを押す力に長期間耐えられないのだと思います。但し穴の開ける位置によって長期使用にも耐えられる個体もあります。
1mmの穴に通したクリップが内蔵されているバネの圧力に押されたプラスチックパーツを押さえているのですが、その圧に耐えられなくて破損しております。
穴が崩壊しておりますので新しい穴を開けて再生します。
1mmのドリルで穴を開けます。
穴が開きました。
本体にこのパーツを組み込みます。小さいパーツなので紛失注意です。
大きいバネをセット
本体に差し込む
小さいバネをセット
小さいプラスチックパーツをセット。この際小さいプラスチックパーツにある切り欠いた部分を大きいプラスチックパーツに開けた穴にきちんと合わせる。
小さいプラスチックパーツを押し込み開けた穴にピンを貫通させる。
簡単に説明しましたがとても細かい根気のいる作業ですので、パーツの紛失に気をつけましょう。
3、腐食による内部電線断裂
緑青が付着しておりますので通電していない可能性がありますのでケーブルも新しいものに交換します。
古いハンダを吸い取ってから新しいケーブルをハンダ付けします。
電池ボックス側もハンダ付けします。
4、内部プッシュボタンスイッチの故障
これが修理の中では一番面倒かもしてません。
表の赤いボタンを押すと裏のスイッチが押されます。
ボタンを押してテスターで計測してみます。
ボタンを押しても抵抗値が上がりませんのでスイッチの故障が考えられます。
基盤を外す為に裏面のネジを外します。
基盤が外れました。
このスイッチを外します。
裏のハンダを吸い取ってからピンセットなどを隙間に入れたらポロッと外れます。
ボタンを押すとカチッと感触が返ってくるスイッチですので
『触覚タクトプッシュボタンスイッチ』という部品です。
大きさは6×6×4.5mmです。
新しい部品に交換してハンダ付け。
交換完了!!
火花が飛びました♪
5、基盤腐食
最後に基盤の腐食です。
基盤の各箇所テスターをあてて通電を確認します。
腐食で通電していないところは綿棒の先に食酢をつけて丁寧に緑青を落としましょう。食酢は銅を溶かしますので緑青が取れたらきれいに拭き取りましょう。
まとめ
トットが経験した中でほとんどがこんな症状で直すことができております。
最悪、新品のスイッチを購入しても4000円弱で購入できますので、壊れたと諦める前に一度分解して修理しても良いかもしれませんね。
電子部品ですので修理する際は事故がないよう気をつけてください。
そしてあくまでも自己責任にてお願いいたします。
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